自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

家なき子 希望の歌声 2018年

原作はエクトール・アンリ・マロの児童文学「家なき子」 フランス、アントワーヌ・プロシエ監督 南フランスの貧しい農村、11歳の少年レミは優しい母親と暮らしていたが、出稼ぎに行っていた父親が帰ってくると、レミは自分が捨て子だったことを知る。 上等…

ウォーデン消えた死刑囚 2019年

神のご加護を・・ イラン、ニマ・ジャウィディ監督 イスラム革命前の1960年代後半、新空港建設のため古い刑務所が立ち退くことになる。囚人たちの移送が始まり、完了するが832人いた囚人が831人になっていた。囚人が一人行方不明だった。 死刑囚の…

サマーゴースト 2021年

花火と死体 日本、loundraw監督、40分 自殺した若い女性の幽霊「サマーゴースト」が、夏の間、花火をするとその姿を現す、という都市伝説があった。花火には魂を鎮めるという意味があった。 しかしゴーストが見えるのは死に触れようとしている人だけだった…

高橋真梨子「ランナー」

1994年のロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでの高橋真梨子コンサート。 初の日本人公演だった。ずいぶん前にビデオテープに録画していたのだが、いつの間にか失くしてしまった。 今でも覚えているが、フィナーレに彼女は観客に語りかけるように「…

トゥルー・ロマンス 1993年

俺たちに明日はある アメリカ、トニー・スコット監督 デトロイト、コミック雑誌店に勤めるクレランスは、カンフー映画とプレスリーを愛するオタク青年だった。コールガールのアラバマと恋に落ち、すぐさま結婚する。 アラバマの元ヒモのドレクセイの店に荷物…

ぼくの大切なともだち 2006年

友情をめぐるフレンチコメディ フランス、パトリス・ルコント監督 他人への思いやりがなく、仕事だけが生きがいの美術商フランソワは自分の誕生日に、仲間から「お前の葬式には誰も来ない」と言われてしまう。 フランソワは10日以内に親友を紹介すると言い…

泳ぐひと 1968年

ある夏の日の出来事 アメリカ、フランク・ペリー監督 夏の日、森の中の道、落ち葉を踏みしめて中年男ネッド・メリルが歩いてくる。彼は水着一枚だけの姿だった。 裕福な友人たちが歓迎してくれる、友人宅のプールで泳ぎ終わり、ネッドはある計画を立てる。森…

告発 1994年

実話に基づいた物語 アメリカ、マーク・ロッコ監督 1941年、アルカトラズ刑務所で脱獄囚のヘンリー・ヤングが食堂で一人の囚人をスプーンで刺し殺した。 ヘンリーは17歳の時、たった5ドルを盗んだ罪でアルカトラズ刑務所に収監されていたが、副刑務所…

ハルノ宵子「猫だましい」

表紙の猫が自画像のように見える ブロ友さんの紹介で読んでみたが、「トンデモ本」だった(もちろんいい意味で) 漫画家、エッセイストのハルノ宵子の父は思想家、詩人の吉本隆明、妹は作家の吉本ばなな。 2017年、内科医はステージⅣの大腸がんだとつぶ…

悪い種子 1956年

50年代のB級恐怖映画のおもしろさ アメリカ、マービン・ルロイ監督 ケネス・ベンマーク大佐と妻クリスティーンには8歳の娘ローダがいた。ローダは金髪の可愛らしくて利口な少女だった。学校のピクニックがあった日、クロード少年が桟橋から落ちて死んだ。…