自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

ロスト・イン・パリ 

映画のような絵本、もしくは絵本のような映画

2016年、フランス、ベルギー、ドミニク・アベル、フィオナ・ゴードン監督

 雪深いカナダの小さな村の図書館司書をしているフィオナにパリで暮らすマーサおばさんから手紙が届く。「助けて」と書かれていた。88歳ですこし痴ほう症気味のマーサおばさんは老人ホームに入れられそうになっていたのだ。

内気なフィオナはパリに行く決心をする。パリに着くとアパートにマーサおばさんはいなかった。パスポートやお金、荷物などをなくし、その上、変なホームレスの男に付きまとわれる。

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ジャック・タチの映画が好きな人はきっとこの映画はお気に入りになるだろう。そしてタチを知らない人はリラックスするためにご覧になってはどうだろう(リラックスできるかどうか分からないけど)言ってみれば好みの分かれる映画だと思う。

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都会的な洒落たユーモア、ファンタジーのようなストーリー、奇妙な登場人物たち、鮮やかな色彩、そして軽妙なパントマイム、つまりそれにつきる映画。

エッフェル塔の見えるパリの風景はとても美しい。映画はそのエッフェル塔セーヌ川、「パリの自由の女神」を背景にして物語が展開してゆく。最後にはエッフェル塔の鉄塔を舞台にして、そこで危険がいっぱい?のパントマイム。パリという不思議の国のコメディ。

 オマケに洒落たジャック・タチ監督の「ぼくの伯父さんの休暇」のポスター。

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