ネアンデルタール人のような
税関職員ティーナは醜い容姿の女性だったが、嗅覚で人の感情を見分けられるという特殊な才能を持っていた。その才能で違法に持ち込まれるものを摘発していた。
ある日、自分の容貌と同じ男性旅行者ヴォーレを怪しいと思い身体検査すると、彼にはペニスがなく、膣があった。見かけは男だったが、実は女だった。
そして腰に傷跡があった。ティーナにも腰に同じような傷跡があった。後にわかるが二人は染色体異常で、生まれたときは尻尾があり、それを切り落とした傷跡だった。
そしてティーナはヴォーレを自宅の離れに住まわせる。ヴォーレが木の中の幼虫を食べるとティーナも幼虫を美味しそうに食べる。
同類の二人はお互いを求めあう。女であるはずのティーナの股間から隠されていたペニスが現れ、男のようなヴォーレに挿入する。二人はトロールと呼ばれる異種の人間だった。
トロールはほとんど死に絶えたが、小さな集団でフィンランドに住んでいるという。
同じ仲間に出会えた悦びでティーナとヴォーレは裸になって森の中を駆け巡り、湖の中で叫びながら生を謳歌する。
ヴォーレは何かを冷蔵庫に隠していた。それは彼の産んだ未受精卵で人間にそっくりなトロールの赤ちゃんだった。
ヴォーレはトロールの赤ちゃんと人間の赤ちゃんを取り替えて(チェンジリング)人間の赤ちゃんを幼児ポルノ業者に売り飛ばしていた。それが人間に対する復讐だった。しかし人間の心をもったティーナはそれを許さなかった。
北欧のダークファンタジーなのか、不気味なホラーなのか、衝撃的な映像に引き込まれる未体験の映画だった。