自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

キャット・ピープルの呪い 1944年 

ホラータッチのファンタジー

アメリカ、ロバート・ワイズ、G・Vフリッチ監督、70分

キャット・ピープル」の続編だが内容的にはほとんど関係がない。ロバート・ワイズ監督の実質的なデビュー作で、後に彼はスティーブン・キングが戦慄のホラーと高く評価した「たたり」を撮った。

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両親と暮らす6歳のエイミーはいつも夢みがちで友達のいない少女だった。父は最初の妻イレーネを自殺で亡くしていた。

ある日、エイミーは魔女が住むと噂される古い屋敷の前で2階の女性から指輪を投げられ貰って帰る。その指輪に「友達が欲しい」と願いをかけると美しい女性の友達が現れる。しかしエイミー以外にはその姿は見えなかった。

女性は父の前妻で亡くなったイレーヌだった。彼女は暗くて平和なところから来たという。「寂しさから私を呼んだのね」

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嬉しくてエイミーは父に友達ができたと話すが、父には友達の姿が見えなかった。エイミーの空想癖を知っている父は作り話だとエイミーをきつく叱る。

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夜になってエイミーはイレーネに会うために家を抜け出し森の中をさまよう。やがて雪が降ってくる。寒さで凍えそうになりながら馬の駆ける音を聞き恐怖で震える。

エイミーは指輪をくれた古い屋敷の老女ジュリアンから死ぬまで馬に乗り続ける首なし騎士スリーピー・ホロウの話を聞かされていたのだ。やがて古い屋敷にたどり着くが・・。

 

ファンタジーとホラーの原型のような作品で少しインパクトには欠けるが、心に沁みるいい映画だった。