無法者と娼婦たち
アメリカ、クリント・イーストウッド監督
1880年、かつて無法者として悪名高かったウィリアム・マニー、今は最愛の妻を亡くし、幼い息子と娘と暮らす貧しい農夫だった。
ある日、若いガンマン、キッドが賞金稼ぎの仕事をもってきた。ワイオミング州の町ビッグ・ウイスキーで娼婦が顔をメッタ切りにされ、二人の牧童に娼婦たちが賞金1000ドルをかけたという。
マニーは子どもたちと再出発するために、かつての相棒ネッドを誘って、キッドと共に賞金稼ぎのため町に向かう。しかしその町には強面の保安官リトル・ビルがいた。
高熱で死にそうになったマニーは「死の天使を見た。死が怖い」とうなされる。「殺しはとてつもなく重い、相手の過去も未来も奪い去る。人は皆 罪深い」と見境なく人を殺してきた事を後悔する。
やがてネッドが保安官に拷問され殺された。遺体が酒場の前にさらされる。それを知ったマニーは一人で酒場に乗り込んでゆく。
保安官は「お前が女子供でも殺したウィリアム・マニーか」
マニーは「that's right 、動くものは何でも殺した、今度はお前を殺す」と答え、保安官に「お前こそ本当の悪党だ」
保安官たちを殺したマニーは「ネッドの遺体を埋葬しろ、娼婦を人間らしく扱え、そうしなければ戻ってきてお前たちを殺し、町を焼き払うぞ」と言い残し、夜の雨の中、「死の天使」のように馬で去っていった。
イーストウッド監督の粒よりの作品のなかでも屈指の出来栄えだ。