自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

アップグレード 2018年

仮想世界で生きる人間たち

アメリカ リー・ワネル監督

近未来、妻と幸せに暮らしていたグレイ、二人は自動運転の車が横転する事故にあう。そこに4人組の男が現れ、妻とグレイを撃ち殺す。ところがグレイは奇跡的に命を取り留めた。しかし脊髄に損傷をうけ四肢麻痺車いすの生活になる。

f:id:hnhisa24:20211007085940j:plain

3か月後、天才科学者エロンの開発したAIチップ(ステム)を身体に埋め込まれて四肢麻痺が治り、自由に動けるようになる。脳の中に「ステム」の声が聞こえてくる。「ステム」の声に従っているとグレイは超人的な力を持つようになる。

じつは「ステム」はアップグレード(進化)するためにグレイの身体が必要だった。

 

グレイはドローンの録画映像から犯人たちを突き止める。犯人たちの腕には銃が埋め込まれ、主犯のフィスクには改良型のAIが埋め込まれていた。グレイは復讐のため犯人たちと死闘を繰り広げる。

そのグレイを女性刑事コルテスが追ってゆく。

f:id:hnhisa24:20211007090040j:plain

ある朝、グレイは病院のベッドの上で目覚める。傍らには妻が微笑んでいた。あれはすべて悪夢だったのか・・しかしそこは仮想世界だった。

 

デジタル化した社会の危うさ、人間にとって代わろうとするAIといった近未来的なテーマの作品だった。低予算、B級のSF映画の雰囲気もあるが、緊張感のある予想以上に面白い映画だった。