自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

池上彰、佐藤優「大世界史」

 

本の内容を簡単にスケッチした

歴史は現代と関連づけて、初めて生きた知になる。歴史を重ねてみると「いま」が立体的にみえる。

中東はユダヤ教キリスト教イスラム教という三大宗教の聖地があり文明発祥の地であり、産油国。常に「世界史大転換の震源地」、世界情勢は、中東を中心に動いている。

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イスラム国」が敵対するのは欧米よりむしろイスラム内部だ。習近平の中国は明王朝のように膨張する国。

質実な暮らしのドイツは内需が拡大しない。外需をもとめて様々な問題を起こす。西独より「ドイツ的」な東独で育ったメルケル首相にアメリカは何らかの疑惑を持っているから盗聴した。強いドイツ帝国の復活に懸念。

ロシアにとってポーランドチェコハンガリールーマニアが緩衝地帯になっていた。それらが次々と西側になり、ウクライナを失うと緩衝地帯がなくなる。

 

アメリカ共和党議員の半数以上がパスポートを持っていない。アメリカはアメリカだけを守ればいい、海外の戦場に派遣することはない、これがリバタリアン自由至上主義者)の平和主義で、反知性主義と相当重なっている。

反知性主義とは実証性、客観性を軽視、もしくは無視して自分たちの欲するように世界を理解する態度。

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資本主義がグローバル化し富や権力の偏在によって社会的な絆が解体される。国家はナショナリズムで国民の統合をはかる。

 

沖縄に基地があるのはアメリカの都合ではなく日本の都合。

ドローンは戦争の非対称を生む。攻撃を受ける側にとっては戦争だが、攻撃する側はゲーム感覚。戦争の経済学からいうと敵を殺さない方が効率的。負傷者を周りの兵士二人が助けるから、これで三人を戦力から外すことができる。非殺傷兵器の研究は相当進んでいる。

 

女性の識字率出生率は密接にかかわっている。乳幼児死亡率の低下で少子化がすすむ。反対に乳幼児死亡率の高いところでは人口が増えている。人口の上では圧倒的にイスラム圏が有利。

映画から歴史を学ぶ。