ビートルズになる前のジョン・レノン
1950年代のリバプール、落ちこぼれ(ノーウェアボーイ)の高校生ジョンはプレスリーに憧れて髪型をリーゼントにしてロックンロールに夢中になっていた。
ジョンは5歳の時に実母ジュリアに捨てられた。その実母と16歳の時に再会する。ジョンはジュリアがすぐ近くに住んでいたことすら知らされていなかった。厳格な育ての母ミミと自由奔放なジュリアは姉妹だった。
ジョンをめぐってジュリアとミミは凄まじい言い争いの後、いつしか和解する。それぞれの流儀でジョンを深く愛していた。
2階建てバスの屋根に上ったり、老女にポルノ雑誌を見せたりする問題児だったジョンは退学処分を受ける。
やがて仲間内でロックバンドを結成する。そこに15歳のポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンが加わる。地元で成功した彼らは次のステップを目指してドイツのハンブルグへ向かう。
育ての母ミミは新しいバンド名を聞こうともしなかった。やがてそれがあの「ビートルズ」になるとは誰も思わなかった。
どこか物足りなさの残る作品だったが、若き日のジョン・レノンが生き生きと描かれていた。すべてが実話ではないだろうが、それでも興味津々の物語だった。