終生の友
中国、香港、デレク・ツァン監督
舞台は上海、大人気のネット小説「七月と安生」の映画化の話が安生の元に持ち込まれる。小説は七月(チーユエ)と安生(アンシェン)の13歳から26歳までの物語で作者は七月だったが彼女は行方不明だった。
安生は過去の出来事を振り返る。
13歳の少女時代、堅実な七月と自由奔放な安生は出会い、二人の間に友情が芽生えた。「相手の影を踏めば二人は離れない」とお互いに影を踏みあう。二人は終生の友だった。
しかし二人の間に分かち合えないものができた。つまり一人の男を二人の女が愛してしまったのだ。
七月と安生は憎しみあいながらも友情を捨てることができなかった、二人は別々の人生を歩みだすが、手紙のやり取りだけは続いていた。
自由奔放に生きてきた安生は「25歳を過ぎたら自由は不安定に変わる」と手紙に書いてきた。でも反対に七月はその自由な生き方に憧れていた。
後半、ネット小説の作者は七月ではなかったことが分かる。驚くべき真実が次々と明らかになってゆくと、もう映画から目が離せない。
西洋的な「テルマ&ルイーズ」「ジュリア」とは違って、「ソウルメイト」はアジア的な情愛をもった女の友情物語だった。