自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

「一人で生きる」が当たり前になる社会

荒川和久、中野信子対談集 

第1章 「ソロ社会」化する日本

孤独死しているのは、ほぼ元既婚者。結婚していても孤独死するという現実。一人でいたい人が4割、他者といたい人は6割。2040年には独身者が47パーセントになる。

第2章 孤独とは悪いことなのか?

「選択的孤独」と「排除による孤独」がある。友達の数が可視化されて、孤独を増進するSNS

第3章 ソロの幸せ、既婚者の幸せ

ソロ女は徹底的に「愛よりお金」ソロ男は「有能な自分」しか肯定できない。

第4章 恋愛強者と恋愛弱者の生存戦略

恋愛強者は男女とも年収が高い。遊びとしての結婚、趣味としての結婚が増えていく。

第5章 ソロ化と集団化の境界線

江戸時代から日本はソロ文化。絆を個人よりも優先すると個人の価値がどんどん下がってゆく。思考停止につながる「わかりやすさ至上主義」

第6章 自分とは何か・・一人の人間の多様性

個性を求めると、かえって人と同じになってしまう? 多様性と言いながら統一性、標準性に舵を切ってしまう。

第7章 世の中を動かす「感情主義」のメカニズム

「感情主義」が政治やビジネスを動かす。不正をした人を罰したいという感情は生まれつき備わっている。「誹謗中傷」がもはや「快楽」になっている?「叩くという快楽」にふける「正義中毒者」たち。

終章 「withコロナ時代」の生き方を考える

「コロナ離婚」の増加が意味するもの。一人でいるとネガティブ・スパイラルにはまりやすい。自分の内部には「たくさんの自分」がいる。

どんなことがあっても恋愛、結婚、子を産む人はいる。未婚でも、子を産まなくても、誰かと一緒に暮らしていようが、一人暮らしだろうが、それが価値のない人生を意味するものではない。