1994年のロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでの高橋真梨子コンサート。
初の日本人公演だった。ずいぶん前にビデオテープに録画していたのだが、いつの間にか失くしてしまった。
今でも覚えているが、フィナーレに彼女は観客に語りかけるように「ランナー」を熱唱した。
♪・・夜明けの街を一人走る
あなたの夢は破れ
汚れたシューズ
投げ捨てて
部屋をとびだした
生きる事さえ恨んでると
あなたは酒に溺れ
別れの言葉くりかえし
夜毎やせていった・・・♪
♪・・愛を抱いて走って
大丈夫私はここに居るわ
今ふたりの地平線を
力強くゆっくり走り続けて・・♪
高橋真梨子の歌は物語性があっていつも情景が浮かんでくる。早朝、朝もやの中、若いランナーが白い息をはきながら走っている。彼のそばで生きてゆきたいと願う一人の女性がいた。
とても感動的なフィナーレのコンサートだった。