自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

モ’ベター・ブルース 1990年

黒い肌のミュージシャンたち

アメリカ、スパイク・リー監督

1969年ブルックリン、黒人少年ブリークはトランペットの練習ばかりで友達と遊ぶことができなかった。

やがて彼は才能あるトランぺッターとして自分のバンドをもつようになる。しかしバンド内ではギャラやマネージャーの金銭トラブルで内輪もめが絶えなかった。

ブリークには教師のインディゴとジャズ歌手のクラークという二人の恋人がいた。彼はどっちつかずの状態を続けていた。やがてインディゴとクラークは愛想をつかしブリークの元を去ってゆく。

その上、幼なじみのマネージャー、ジャイアントのギャンブルでの金銭トラブルで、ブリークは唇を殴られ、大きな傷をうけ、再起不能になる。

一人の男の少年時代から父親になるまでの物語で、スクリーンからジャズが聴こえてくるようだった。

 

黒人ミュージシャンたちの生命力あふれた生きざま、友情や諍いなどがリアルに描かれる。デンゼル・ワシントンスパイク・リーなど出演者たちの黒人スピリットが満載の作品。

そして極彩色の映像が強烈な印象を残し、何よりもジャズやブルースなどブラックミュージックの演奏シーンにワクワクする映画。