アンソニー・ホプキンスとアン・マーグレット
アメリカ、リチャード・アッテンボロー監督
ナイトクラブの客にまったく受けなかった手品師のコーキーは、一年後、ファッツと名付けられた人形の腹話術師としてあらわれ、大うけする。
ベンというエージェントもでき、テレビ出演も決まったが、健康診断が必要だといわれると、なぜかそれを断って生まれ故郷の田舎に戻る。
コーキーは湖の近くのコテージを借りる。そこには少年の頃に憧れた女性ペギーが夫デュークと住んでいた。たまたまデュークは留守だった。内気で一人では話も出来なかったコーキーはファッツと一緒だとペギーとジョークを交えた会話ができた。
二人は愛するようになる。
突然、エージェントのベンがコテージを訪れ、ある光景を目撃する。ベンはコーキーの精神が分裂していることを知る。
人形のファッツは真相を知ったベンを殺すようにコーキーに命令する。いつしかコーキーの狂気が人形のファッツに生命を与えていた。
やがてペギーの夫デュークが帰ってきて、二人の仲を疑い、問い詰める。ファッツがデュークを刺し殺す。
物語は後半から突然、波乱含みになり惹きつけられてゆく。そして衝撃のラストシーンで恐怖は絶頂を迎える。「羊たちの沈黙」レクター博士の原点かもしれない。