暴力と犯罪の街の群像劇
アメリカ、ローレンス・カスダン監督
ロサンゼルス、弁護士のマックは深夜、治安の悪い地区に迷い込んでしまう。その上、車が故障して動かなくなる。チンピラたちに囲まれるが、そこにレッカー車でやってきた黒人のサイモンに助けられる。
二人はどこか気持ちの通じ合うものがあり、意気投合する。
マックはお礼にと治安の悪い地区に住んでいるサイモンの妹デボラに知人のアパートを紹介する。
一方、マックの妻クレアはジョギング中に女の赤ん坊が捨てられているのを見つけ、家に連れて帰る。クレアは「赤ん坊が道に捨てられ、段ボールに人が住んでいる街、ひどい世の中だ」と嘆く。
マックの友達で暴力映画のプロデューサー、デイビスは白昼、銃で撃たれて入院する。デイビスは恋人に「暴力映画はやめて、人生を見つめた映画を撮ったら」と皮肉られる。
「この街で25歳まで生きられるのか」とデボラの息子は不良グループとつるんでいた。
夜はヘリコプターが空から犯罪を監視している街だったが、しかし彼らはこの街で暮らしてゆくしかなかった。
少しインパクトに欠けるが素直に楽しめる群像劇の映画だった。