家族を守るために戦う女性の物語
1935年の大恐慌時代、テキサス州、エドナは保安官の夫ロイスが酔っぱらった黒人の少年に誤って殺され死体となって戻ってきて、ショックで口がきけなかった。
黒人はリンチにあい、吊るされる。エドナには二人の子供がおり、家事と子育てしか経験がない彼女は銀行への支払いが残っていることを知り、どうしたらいいか分からなかった。
そんな時、流れ者の黒人モーゼスがやってきて、仕事をくれと言われたが断り、食事だけを与えた。しかし生活費にも困り、住む場所を追われそうになり、エドナはモーゼスの言うことに従って、綿花の栽培に乗り出すことになる。
家族を守るためにエドナとモーゼスは綿花の栽培と収穫に一心不乱に働く。
暴風雨や竜巻に町は大打撃を受け、エドナたちも窮地に追い込まれる。しかし綿花の一番乗りの出荷に成功し、コンクールの賞金を得て、何とか銀行の支払いを済ます。
一方、モーゼスはK・K・K団に襲われ、出て行くように脅迫される。モーゼスはエドナへの迷惑を考え、去ってゆく。
「あなたは何もなかった土地から誰よりも見事な収穫を上げた。肌の色は関係ない。収穫一番乗りはあなたの手柄。それを忘れないでね」とモーゼスにエドナは言う。
教会の礼拝でのラストシーンは白人と黒人の融和が描かれる。聖書の言葉「愛は忍耐強く、情け深い、愛はけっして滅びない」。
30年代、人種差別は露骨なものだったが、不思議と宗教的な雰囲気が町を覆っていた。カントリーウェスタンが流れるいかにも南部らしい物語だった。