殺し屋を乗せてしまったタクシー運転手の悪夢の一夜
夜のロサンゼルス、平凡なタクシー運転手マックスは、リムジンを使った会社を起業するという空想のような夢をもっていた。つまりマックスには「夢」はあるがその手触りをただ楽しんでいるだけだった。
ある晩、女性検事アニーを客として乗せ、車内での会話を通して互いに好感を抱く。そして帰り際に名刺をもらう。

次に乗せたビジネスマン風の客ヴィンセントは、仕事のため一晩で5カ所を回らなければならないと話し、マックスを専属ドライバーとして雇いたいと依頼。高額の報酬にひかれて引き受けるマックスだったが、実はヴィンセントの正体はプロの殺し屋で、麻薬組織から5人を殺害する任務を請け負っていた。
殺害された男が偶然にもタクシーの上に落ちてきてヴィンセントが殺し屋だということに初めて気づく。ヴィンセントには心がなく、刹那的だった。やがて最後のターゲットは女性検事のアニーだということが分かる。

女性検事を殺害しようとどこまでも追ってくるヴィンセントの怖さ。スタイリッシュな映像美が目を引く。「地下鉄で死んだ男がいる。でも誰も気づかない」だから都会は嫌いだと言うヴィンセント。
夜の街の雰囲気が痛いほど沁みてくる。悪役で狂気を隠し持った男を演じるトム・クルーズと平凡な運転手役のジェイミー・フォックスの人物造形がとてもよかった。
コラテラルは「巻き添え」と言う意味。