ネタバレ厳禁の映画
警察官のアスガーは緊急通報指令室で電話の事件通報をうけ、対処する勤務についていた。アスガーは明日、なぜか法廷に立つことになっており、とても悩んでいた。
ある夜、誘拐されている女性からSOSの通報を受ける。女性の名前はイーベン、服役経験のある元夫のミカエルに車で拉致されているという。電話越しに女の悲鳴、男の怒鳴り声が聞こえてくる。
家には6歳の娘マチルダと赤ちゃんの息子が残されていることが電話の応答で分かる。早速、警察官を派遣すると娘は無事だったが赤ちゃんは身体を切り刻まれて死んでいた。
物語は通報指令室内だけで展開する。しかし声と音が想像力を掻き立てもっと広い世界に私たちを連れてゆく。デンマークの島や地名、それらの場所が目の前に浮かんでくる。そして映像もないのに様々な人たちの動きが手に取るようにわかる。
イーベンの何気ない「お腹の中にヘビがいる」という一言から驚くような展開になり、単なるサスペンスではなく、もっと深い驚愕が襲ってくる。いかにも北欧のドラマらしい重苦しさを感じさせるが、衝撃的で満足できる映画だった。
アスガーもイーベンと同じようなことで苦しんでいた。二人は何か運命的な見えないもので繋がっていた。それが「お腹の中のヘビ」だった。