自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

ブック

ピート・ハミル「ニューヨーク・スケッチブック」

ニューヨークを舞台にした34の短編 最後の一編を少しアレンジしてみた 老女優は毎日、プラザホテルで昼食をとっていた。そこは果敢に時の流れに抗しているので彼女のお気に入りのホテルだった。彼女の肌にはしわができカサカサになっていた。もう昔のよう…

スティーグ・ラーソン「ミレニアム」3部作

北欧ミステリーの圧倒的な面白さ 映画「ドラゴンタトゥーの女」はアメリカ版、スウェーデン版、どちらもとても面白い作品だった。しかし原作であるスティーグ・ラーソンの小説「ミレニアム」には到底及ばない。小説は「ドラゴンタトゥーの女」「火と戯れる女…

ナサニエル・ホーソーン「ウェイクフィールド」

合理的な解釈が成り立たない不可解な話 1835年に発表されたナサニエル・ホーソーンの短編「ウェイクフィールド」を世界的な短編作家であるホルヘ・ルイス・ボルヘスは「ホーソーンの短編のうちの最高傑作であり、およそ文学における最高傑作のひとつ」と…

石井妙子「おそめ」

伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生 小説と映画「夜の蝶」のモデルだった通り名おそめ、彼女は銀座と京都を飛行機で行き来し「空飛ぶマダム」と呼ばれた。本名は上羽秀で大正12年(1923年)生まれの古風な京女。 バーのママで後に作詞家、作家になった…

クリスマス・ストーリー

キャサリン・アン・ポーター「クリスマス・ストーリー」 「クリスマス・ストーリー」をすこしコンパクトにまとめてみた。クリスマスの雰囲気を味わってほしい。 私は初めからサンタクロースが好きではなかった。イエスの誕生日の祝祭からイエスを締め出しか…

病(やまい)短編小説集

石井久郎監訳「病(やまい)短編小説集」 「病気」を題材にした短編ばかりを集めたユニークな短編集で書き手がなかなか豪華。 サマセット・モーム「結核」、コナン・ドイル「梅毒」、O・ヘンリー「神経衰弱」、ジャック・ロンドン「ハンセン病」、スコット・…