神のご加護を・・
イラン、ニマ・ジャウィディ監督
イスラム革命前の1960年代後半、新空港建設のため古い刑務所が立ち退くことになる。囚人たちの移送が始まり、完了するが832人いた囚人が831人になっていた。囚人が一人行方不明だった。
死刑囚のアフマドはどこに消えたのか。おりしも刑務所長のヤヘド少佐は昇進することになっており、なんとかして消えたアフマドを探そうと、刑務所内を徹底的に捜索するが見つからない。
刑務所を取り壊すブルドーザーがやってきて、あと数時間で取り壊される。もし刑務所内に囚人が隠れていれば瓦礫の下敷きになって死んでしまう。
アフマドはもうすでに脱獄したのか。それとも彼はまだどこかに隠れているのか、最後まで緊張感が途切れない。
アフマドを担当していた社会福祉士の女性は彼の無実を訴える。刑務所長はアフマドをおびき出すためにある計画を企てる。
刑務所長ヤハド少佐の心を動かしたのは、アフマドが紙切れに書いたメモ「神のご加護を・・」だった。
死刑台をつくる老人、靴墨、カエル、死刑囚の娘とミステリアスな要素を散りばめた良質のエンターテインメント作品。