自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

サマーゴースト 2021年

花火と死体

日本、loundraw監督、40分

自殺した若い女性の幽霊「サマーゴースト」が、夏の間、花火をするとその姿を現す、という都市伝説があった。花火には魂を鎮めるという意味があった。

しかしゴーストが見えるのは死に触れようとしている人だけだった。

教育ママに監視されている高校3年生の杉崎友也と、学校でイジメにあっている春川あおいと余命9カ月の小林涼はネットを通じて知り合う。

 

3人は辛いだけの世界で、死ぬ理由を探していた。3人は「サマーゴースト」に生きる意味を尋ねたかった。

その願いが叶い、若い女性、佐藤絢音の「サマーゴースト」は現れるが、彼女もまた自分の死体を探していた。3人は彼女に協力して死体を探し始める。

 

何度もでてくる線香花火の火花が生命の輝きのように美しかった。

 

すべてがハッピーエンドではなかったが、それぞれの形で自分の道を切り開いてゆく。

ダイジェスト版のようで物足りなさの残る作品だったが、ストーリーはとてもよかった。