自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

昼下りの決斗 1962年

ペキンパーの渋い西部劇

アメリカ、サム・ペキンパー監督 94分

かつての名保安官スティーブ・ジャッドは銀行頭取から金山の金塊を運搬する仕事を請け負う。危険な仕事なので彼は助手として二人を雇うことにした。

昔の相棒の老ガンマン、ギル・ウェストラムと彼が推薦する若者ヘック・ロングツリーだった。しかしウェストラムは日当よりも金塊を奪うことが目的だった。

3人は途中で小さな牧場で一夜を過ごす。その牧場の娘エルサは金山で働くビリーと結婚の約束をしており、父親に内緒で牧場を飛び出し、同行してきた。

 

ところがハモンド5人兄弟のビリーとの結婚はエルサが思っていたものとは大きく違っていて逃げ出す。スティーブ達は町に帰る途中にエルサを牧場に送り届けようとするが、エルサを奪い返そうとするビリー達5人兄弟が追ってきた。

一方、ウェストラムとヘックは金塊を盗もうとしていた。

ティーブにはもう過去の栄光はなかった。それでも自尊心を失わずに仕事を成し遂げようとする。しかしウェストラムは自尊心より金のほうが大切だった。

 

西部の町に自動車が走り、スティーブは契約書を老眼鏡で読む、そんな時代だった。開拓時代が終わり、主人公二人はもう老いていた。

ペキンパーらしいスローモーションも派手な銃撃戦もなく、西部に生きた男たちの挽歌を思わせる作品だった。