フランス風、大人のロマンチックコメディ
フランス、アニエス・ジャウィ監督、112分
ムッシュ・カステラは中堅会社の社長。仕事にはあまり身が入らず、常に行動を共にしているのがボディガードのフランクと運転手のブリュノだった。
妻は愛玩用の子犬に愛情を注いでいた。カステラは有能なコンサルタントの勧めで英語を学ぶことになり、女性の英語教師を紹介されるが、どうも気が乗らなかった。
ある夜、カステラは付き合いで芝居を見に行く。そこで主演女優の40歳のクララが昼間に追い返した英語教師であったことに気づく。
カステラは趣味趣向の違うクララに恋をしてしまう。クララは中年の無教養で口髭のカステラを見た目だけで演劇や絵画がわからない芸術オンチだと思っていた。
だから彼は相手にしてもらえなかった。
ガードマンのフランクとバーの女マニーとの恋、カステラの妹と妻の不仲、その他、様々な人々の群像劇で、色とりどりのパッチワークのような面白さがあった。
誰もが最初はカステラを好きになれなかったが、いつしか彼を応援するようになる。ラストは洒落た大団円を迎える。
ヨーロッパ映画賞脚本賞、セザール賞作品賞、モントリオール世界映画祭グランプリ