自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

アフター・ウェディング 2006年

得るものと失うもの

デンマーク スサンネ・ビア監督

インドのスラム街で孤児たちの教育、住居、食料などの救援活動をしているデンマーク人のヤコブ、しかし孤児施設は資金不足で閉鎖寸前だった。そうなれば孤児たちは路上生活に戻ってしまう。

そんな時、デンマークの大富豪ヨルゲンから莫大な寄付の申し出があり、ヤコブデンマークに出かける。ビデオを見せてインドの実情を説明するが、ヨルゲンはあまり興味を示さない。

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娘アナの結婚式に出席するように強引に誘われ、ヤコブは断ることが出来なかった。

結婚式でヤコブは20年前に別れた恋人ヘレネと顔を合わせる。ヘレネはヨルゲンの妻になっていた。じつは新婦アナはヤコブの娘だった。ヤコブは自分に娘がいたことを全く知らなかったし、アナも実父は死んだと聞かされていた。

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ヨルゲンは莫大な救済基金の管理をヤコブとアナにまかせるという。しかしヤコブデンマークに住むことが条件だった。ヨルゲンの目的は何だろうか。

 

ヤコブを父のように慕っている8歳の少年プラモドが彼の帰りを待っていた。一時、インドに戻ったヤコブがプラモドに「一緒にデンマークで暮らさないか」と訊ねると、彼はそれを断ってインドのスラムで生きていくことを選んだ。

 

情熱はあるが資金調達の才能がなくて、15年間、大きな成果を残せなかったヤコブと、ゼロから出発しながらもビジネスの才能があり大富豪になったヨルゲン、二人の人生が交差する。

どこかに私を必要とする人がいる・・これはそんな映画。