自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

ローマの休日 1953年

ローマを一躍有名にした映画

アメリカ、ウィリアム・ワイラー監督 118分

王室生活の不自由さに嫌気がさしたアン王女は滞在先の大使館を抜け出す。アメリカ通信社の記者ジョーや同僚のカメラマン、アーヴィングと知り合い、ローマの街を観光気分で歩き回り、つかの間の自由を満喫する。

やがて冒険の一日が終わるとアン王女は大使館に戻ってゆく。

長い髪をバッサリと切り、スペイン広場の階段でジェラードを味わい、スクーターで街を駆け抜け、「真実の口」におっかなびっくり、「願いの壁」の前に佇み、船上でのダンスパーティでの乱闘・・・見どころは満載。

 

特にラストのアン王女と記者たちとの会見シーンが最高に素晴らしい。アン王女は「人と人との友情を信じます」と言い、印象に残った街はという記者の質問に「ローマ、何といってもローマ・・」と答える、この言葉が胸にグサッと突き刺さる。

「起承転結」のストーリー展開が見事だった。おそらくこの映画を一度も観ていないという人はいないのではないか。なんど観ても素直に楽しめ、ほとんど完璧な作品と言える。

何よりもオードリーの少女のような可憐さに惹かれてゆき、突然のスター誕生に世界は驚いただろう。