タイの恋愛事情
タイ、バズ・プーンピリヤ監督 128分
白血病の余命宣告をうけたウードはニューヨークでバーを経営する親友のボスにバンコクに戻ってきてほしいと連絡する。最期の願いを聞いてほしいというのだ。
それはウードの元カノを訪ねる旅の運転手役の依頼だった。
元カノとはダンス教師、女優、女性カメラマンの3人だった。それぞれの元カノたちに謝罪し、心残りながらも決着をつける。ウードとボスの過去と現在が交互に描かれる。
しかしウードの本当の目的は別にあった。それはボスに「あるもの」を返すことだった。そしてそれはボスが愛した一人の女性バーテンダー、プリムに関することだった。ここから物語は意外な展開になってゆく。
二段構えのストーリーで前半は割合軽いタッチで進むが、後半はボスの人生を左右するような少し重い展開になってゆく。
単なるハートフルな友情物語ではなく、そこに苦い味が加わっていた。アメリカ映画と間違えるようなタイ映画だった。