自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

サイダーハウス・ルール 1999年

外の世界を知り、成長してゆく若者の物語

アメリカ、ラッセ・ハルストレム監督

原作、脚色はジョン・アーヴィング

1943年、メイン州ニューイングランド、孤児院セントクラウズでは捨て子や望まない妊娠をした女性の子どもを育てていた。

ここで生まれ育ったホーマーは医師であるラーチ院長を父のように慕い、医術を学んでいた。正規の教育は受けていないが産婦人科医としての技術も知識も習得した若者になった。でも堕胎の手術だけは拒否していた。

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孤児たちの楽しみは映画だった。しかし孤児院にあるのは「キング・コング」の一本だけだった。

養子をもらいにきた夫婦に孤児たちは自分がいちばんいい子だとアピールする。運よくもらわれていく子を窓から見た孤児は「誰も僕を望まない」

 

ホーマーは中絶をした女性キャンディとその恋人の車に乗って外の世界にでてゆく。生まれて初めて海を見たホーマーは世界の美しさにため息をつく。

そしてリンゴ園(サイダーハウス)で季節労働者の黒人たちと一緒に働くことになる。やがて彼はキャンディと恋に落ちる。

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「ギルバート・グレイブ」「ショコラ」「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「僕のワンダフル・ライフ」のハルストレム監督と私の好きな作家アーヴィングからの贈り物。

ラストシーンで私たちは孤児のように幸せな気分で眠ることできる。