自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

ドリーム・ホース 2020年

実話に基づいた物語

イギリス、ユーロス・リン監督 113分

イギリス、ウェールズの片田舎、スーパーのレジ係の中年女性ジャンは、無気力な夫と暮らし、両親の介護をするだけの退屈な日々を送っていた。

ある日、バーで共同馬主の話を聞いたジャンは日々「胸の高鳴り」があるような暮らしを求めて、20人ほどの村の人たちと共同で馬主になるために組合を結成する。

勝ったことはないが血統のいい牝馬を購入して種付けをするが、牝馬は仔馬を産んだ後、すぐに死んでしまう。仔馬はドリームアライアンス(夢の同盟)と名付けられ、有名な調教師に預けられる。

やがて村人たちの夢をのせて強いスピリットをもった競走馬に成長する。

 

市民農園で育ったドリームアライアンスは次々とレースに勝ち進み、村人たちに夢を与えるが、障害レースで腱を切ってしまう。安楽死させるか、治療するか、共同馬主のなかで意見が分かれる。ジャンは多額の費用がかかっても治療を主張する。

奇跡的に傷が癒えたドリームアライアンスはウェールズ最大のレースに出場する。

競馬場でウェールズの国歌を高らかに歌うシーンや、ラストで「デライラ」を大勢の村人たちが歌うシーンは圧巻だった。

競馬場でも酒場でも村人たちは熱狂的な声援をおくり、誰もが気楽に楽しめるハートフルコメディだった。