原題は「親密な友人」
ベルギー、フランス、オランダ、ルーカス・ドン監督 104分
13歳のレオとレミはいつも一緒の時間を過ごす大親友だった。花畑や森の中を競争しながら自転車で駆け抜ける二人の明るさ、その仲の良さは兄弟のようだった。
二人が中学に入学するとクラスの生徒たちから「二人はカップル?」「兄弟以上に見える」「付き合っているの」とからかわれる。レオはそれを気にして男らしいアイスホッケーのチームに入る。
やがてレオはレミに素っ気ない態度をとるようになる。一緒に過ごす時間が少なくなり、二人は些細なことで大げんかになる。
ある日、レミが自殺するという悲劇が起こる。レオはその責任は自分にあると思い、アイスホッケーの練習に一心に取り組むが罪の意識は消えなかった。
周りに本当のことを言えないレオの苦しみ、素っ気ない態度だけで自殺してしまうレミの弱さ、おそらく二人の少年には思春期の微妙な感情の揺れがあったのだろう。
レオの表情の変化や繊細さを見ていると小さなトゲが喉元に刺さったような痛みを感じる。美しい花畑で戯れる二人の幸せな姿がいつまでも記憶に残る作品、