自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

黙秘 1995年

太陽が隠れた日

アメリカ テイラー・ハックフォード監督

ニューヨークでジャーナリストとして活躍するセリーナは、故郷のメイン州の島で母ドロレスが雇い主である女主人ヴェラを殺害した容疑で連行されたことを知る。

ドロレスは気難しいヴェラのもとで22年間もメイドとして仕えてきた。

 

15年ぶりに島に戻ったセリーナは母ドロレスに会い、真相をただそうとするが母は「無実」というだけだった。「女の一生は手に表れる」と荒れた手をセリーナに見せる。

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18年前、女主人のヴェラはドロレスの夫の横暴さを知って「夫は死んで財産を残すもの。今もどこかの夫が事故で亡くなっているわ。生き残るためにも悪女になることが必要よ」と暗に自分の夫殺しを告白して、ドロレスに夫殺しをそそのかす。

そして日食の日を迎える。太陽が隠れた日に一体何が起こったのか。

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ドロレスは暴力的な夫ジョーを殺した容疑をかけられていたが告訴されなかった。

この夫殺しについてドロレスは弁明することなく、頑なに黙秘していた。それは娘セリーナの忌まわしい過去が知られるのを恐れていたからだ。

マッケイ警部は二つの事件はドロレスの犯行だと疑って執拗に彼女を追い詰めてゆく。

 

原作はスティーブン・キングキャシー・ベイツのために書いたという「ドロレス・クレイボーン」。

回想シーンが挟まれるたびに真実が明らかになってゆく。何よりもキャシー・ベイツの鬼気迫る演技が冴えわたる映画だった。