可憐なファンタジー
台湾、ツォン・チェン監督
知的障碍者のシャオチンの娘5歳のシンシンは健常者だった。継父にレイプされ娘を産んだチャオチンは市場で働きながら、友人の助けもあって二人はままごとのような暮らしを続けていた。
市場で野菜屑をもらい食べていた。イジメにあってもただただ謝るしかなかった。それでも無垢な二人はとても幸せだった。しかしある事件で仕事を失ってしまう。
何もわからず二人は地下道で物乞いをするが、その姿をテレビで放送されたことで二人の運命は大きく変わってゆく。
福祉局はシンシンの知能が母親を超えていった時どうするのか、シャオチンはシンシンに人生を教えられるのかと考え、シンシンを里親に預けようとする。しかし二人は離れ離れに暮らすことはできず、遠くの山の中に逃げてゆく。
慎ましく暮らしている二人を襲う過酷な運命にいたたまれなくなる。だからファンタジーでありながらトラウマになるかもしれないという不思議な映画だった。
ただ記憶に残る作品であることだけは間違いない。