悪の遺伝子
アメリカ、ブライアン・シンガー監督 原作はスティーブン・キング
1984年、ロサンゼルス、16歳の高校生トッドは成績もスポーツも優秀な生徒だった。彼はナチスの強制収容所やホロコーストに興味を持ち、いろいろな資料や写真を集める。
ある日、バスで見かけた老人デンカーが強制収容所長のドゥサンダーであることに気づく。
トッドは正体を公表しない代わりに、デンカーにナチスの軍服を着せ、収容所時代の出来事を話すように脅迫する。
デンカーは話しているうちに殺すことに何も感じなくなった過去が蘇ってくる。トッドはデンカーの凄まじいガス室での体験談を聞き、夜も眠れなくなり、悪夢にうなされ、急激に成績が落ちてゆく。
やがて逆にデンカーはトッドを脅すようになる。地下室でトッドが浮浪者の男を殺すと「人を殺す気分はどうだい」とデンカーに訊かれる。
ある夜、デンカーが心臓マヒで倒れ、病院に運ばれる。同室の患者は収容所でデンカーに妻と娘を殺されたユダヤ人だった。デンカーの正体に気づく。
ラストシーン、デンカーの「悪の遺伝子」がトッドに引き継がれていた。トッドは怪物(モンスター)の邪悪さに目覚め、教師を脅し、不敵な笑みを浮かべる。
ゾクゾクするような怖い映画だ。