自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

プロミス 2001年

イスラエルパレスチナ

アメリカ、ジャスティン・シャビロ、カルロス・ポラド、B・Zゴールドバーグ監督

1997年~2000年に撮られたドキュメンタリー、104分

 

20分と離れていないところに住んでいるのにお互いのことを知らない子どもたち。パレスチナの子供3人とイスラエルの子供4人の日常に密着、インタビューを通して彼らの政治的意見を聞く。

「彼らの気持ちは分かる、しかしアラブ人とは友達になれない」「ここは絶対、アラブ人の土地だ。ここで生まれ育ったのは僕らだ」

「アラブ人をエルサレムから追い出したい。ここはユダヤ人の地だ」「仲良く暮らせばいいのに」「検問所のせいで10分しか離れていないエルサレムに一度も行ったことがない」

「殺しあって、だれが勝者だ!どちらも敗者だ」「どちらか一方が許しても、両方が許さなければ殺し合いは続く」

やがてユダヤ人の兄弟がパレスチナの難民キャンプを訪れ、アラブ人の少年や少女と話し、ゲームをし、サッカーをする。

しかし2年後、様々な理由で交流の機会は二度と訪れなかった。イスラム教とユダヤ教という宗教の違いが大きく、和平への道は遠かった。

 

2001年ロッテルダム国際映画祭観客賞、ロカルノ国際映画祭世界教会運動特別審査員賞、バンクーバー国際映画祭観客賞・多様性スピリット賞、サンフランシスコ国際映画祭ベスト・ドキュメンタリー賞・観客賞、ミュンヘン国際映画祭表現の自由賞ほか多数受賞。