色紙をちぎった絵本
原題は「Little blue and little yellow」
あおくんはパパとママと一緒に住んでいました。お友達もたくさんいました。でもいちばんの仲良しは、きいろちゃんです。ある日、あおくんはママにお留守番を頼まれますが、きいろちゃんと遊びたくて出かけてゆきました。
街角でばったりと、きいろちゃんと出会い、もううれしくて、うれしくて、うれしくて、二人は楽しく遊びました。
いつの間にか二人は混ざり合って「みどり」になりました。遊び疲れて家に帰るとパパとママに「こんなみどりの子」は知らないと言われます。きいろちゃんのパパとママにも同じことを言われます。
二人は悲しくなって泣きました。泣いて泣いて泣きました。二人は全部、涙になりました。
そうすると、あおの涙はあおくんに、きいろの涙はきいろちゃんになりました。あおくんのパパとママは大喜びしました。子どもたちは晩ごはんまで楽しく遊びました。
青と黄色が重なって緑になるというテーマが人と人との心の融和を暗示するものとして大人の間でも好評だったが、子どもたちにはもっと違う楽しさがあっただろう。
このシンプルで色鮮やかな絵本は子どもたちが大人になっても心の奥に息づいているのではないか。