緑色のカプセル
アメリカ、アニーシュ・チャガンティ監督
郊外の一軒家に住む17歳のクロエは生まれつき不整脈で心臓が悪く、喘息、下半身麻痺で歩くことができなかった。
それでもクロエは自立しようとワシントン大学への入学を目指していた。合格通知がくればクロエは家をでて大学に通うつもりだった。
母親ダイアンがクロエの車いすの生活を助けていたが、一方、外界との連絡を絶つようにしていた。母親に言われるままにたくさんの薬を常用していたクロエはある日、緑色のカプセルに異常なものを感じ、調べてみるとそれはラドカインという動物薬で人間が服用するとマヒを起こすと言う。
クロエは意図的に不自由な身体にされていたのだ。ゆがんだ母親の愛情にクロエは「ママがいなくても生きてゆける」と叫ぶ。
クロエは母親から逃れようとするが家に閉じ込められてしまう。「私が死んで一番困るのはママよ」と言って毒薬を飲んで、救急車で病院に運ばれる。
隠されていた過去の診断書を見るとクロエは生まれてすぐに亡くなっていた。では「いったい私は誰なのか」そしてクロエの誕生にまつわる謎が明らかになってゆく。
やがて衝撃的なラストシーンをむかえる。クロエは緑色のカプセルを取り出し「ママ、お薬の時間よ」
心理的な恐怖で私たちを追い込んでゆくサスペンスタッチのサイコスリラーだった。特に目新しいストーリーというわけではないが、最後までグイグイと惹きつけられた。