ナプキンという珍しい題材の映画
2018年、インド、R・バールキ監督 137分
2001年、北インドの小さな村、新婚生活をおくるラクシュミは貧しくてナプキンが買えず、妻が汚い布を使っているのを知り、安価で清潔なナプキンを手作りしようとする。
当時、インドの女性のナプキン使用率は12%で、しかも生理中の女性は屋外の檻に隔離されていた。村人たちは因習と古い価値観を持ち、生理は穢れたものだと話題にするのも避けていた。
ラクシュミの手作りナプキンを妻でさえも恥だと嘆き、親族たちによって妻は実家に帰される。彼は品質の良いナプキン製造のために村を離れて研究を続ける。
ナプキンに必要なのは綿ではなく吸収の良いセルロースだと分かった。
苦労の末、ラクシュミは簡易なナプキン製造機を発明する。さらにそれを女性たちに安価で販売し、女性たちがそれを使ってナプキンを製造して売り、利潤を生みだすシステムを開発した。
彼に協力するのが進歩的で活動的な若い女性パリーだった。パリーはじつに魅力的な女性だった。妻への愛よりもむしろパリーとのほのかな愛のほうが印象的だった。
やがてラクシュミの活動は新聞やテレビで取り上げられる。
実話に基づいた物語だが、おそらく相当、脚色されているのだろう。どこかおおらかでコミカルなタッチの作品だった。