自由に気ままにシネマライフ

映画に関する短いエッセイとその他

セブン・シスターズ 2016年

近未来を舞台にした怪作

イギリス、アメリカ、フランス、ベルギー、トミー・ウィルコラ監督

人口増加で食料やエネルギーが不足して、政府は厳格な一人っ子政策(児童分配法)を施行していた。2人目以降の子どもたちは冷凍保存されてしまう。

ある日、7つ子の姉妹が産まれる。祖父は7姉妹に月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜。日曜という名前をつけた。6人の出生を届けず、姉妹たちは隠れて暮らしていた。そして30年が過ぎた2073年、彼女たち7人はカレン・セットマンという1人の人生を分け合っていた。

同じカレンであるために、1人が事故で指を失うと他の6人も指を切り落とさなければならなかった。

銀行員カレン・セットマンとして1人が外出すると、他の6人は家に閉じこもる。ある日、出かけて行った月曜(マンデー)が突然消えた。秘密を知った児童分配局の男たちが姉妹たちを殺しにやってくる。姉妹の反撃が始まるが、次から次へと殺されてゆく。

 

やがて冷凍保存されていた子どもたちがじつは焼き殺されていたことが分かる。さらにラストで意外な真実が明らかになる。1人の人生を7人で分け合うことはできなかった。

 

ノオミ・パラスが1人7役を演じるという荒唐無稽な作品だった。映画として上出来とは言えないが、とても興味深く、魅力的な一本だ。